Draa Valley,Morocco
古生代オルドビス紀
立て続けに化石の記事を書くというのは、今までの自分からすると、少し珍しいかもしれません。
何しろ鉱物の方ばかり見ているので笑
しかし今回続けて化石のことに触れたのは、流れがある程度つながっているからです。
生物学的に分類すると、
動物界 節足動物門 三葉虫綱 ファコプス目 カリメネ科 カリメネ属
と、おそらくなるのですが、このあとにくる「種」が何かは、記載されていませんでした。
化石に関しては、そこまで詳しくないので特定する力はありませんが笑
ちなみに学名というのは、この「界門綱目科属種」の属と種を記載するものになります。
三葉虫の化石になっている部分は甲羅(背板)で、本体の部分の情報がほとんど欠如しているため、分類もなかなか苦戦を強いられたようです。
表から見るとそうでもないですが、
裏から見ると、ばっちり分断されていて
ラベルに書かれた通り修正したあとが確認できます。
モロッコは、アンモナイトや三葉虫の化石の名産地で、これはジオードの内部にいたものかなと思います。
完全に見た目が岩石というか、色も岩っぽいので「化石」より「石化三葉虫」と呼びたい気もします笑
まあ意味自体は大差ないとは思いますが。
原始の地球で誕生した単細胞の微生物「シアノバクテリア」は、「突然変異から進化したものと思われている」というお話を「ボリビアのストロマトライト」の所でしましたが、
ここで、もう一つの突然変異が起きて、単細胞バクテリアは呼吸をするようになり、大気の中で生きられるようになりました。
海の中では、海水に溶けた酸素を取り込んで、大量に増殖していきました。
中には、自分より大きな単細胞バクテリアの体内に入り込み、その廃棄物を食べるものもでてきました。
体内に入り込まれた、大きい方の単細胞バクテリアは、「体内のバクテリアの呼吸で生じたエネルギーを活用する」という形で、相互利益の関係を築いていました。
しかし、やがてバクテリアはもっと簡単にエネルギーを得ることができる方法に気づきます。
それは、「他のバクテリアを丸ごと飲み込んでしまう」ということです。
これが地上における「食うもの」と「食われるもの」の始まりです。
バクテリアは、「いかにして食べるか」「いかにして食べられないか」という戦いの中で、急速に進化していきます。
バクテリアがこの戦いを勝ち抜き、生き残るための最良の方法は、やはり「個」ではなく「団体」となることです。
こうして単細胞生物は結合し、地球最初の多細胞生物が誕生しました。
いずれ、そのいくつかは植物となり、また別のいくつかは動物になっていきますが、この時点での生命体は、単細胞生物と多細胞生物の2 種類のまま、約10億年の時が流れます。
細胞は自分のコピーを作って数を増やしていましたが、やがて「オス」と「メス」という2つの個体が、それぞれの遺伝子を半分ずつ提供して、新たな生命を創り出すようになります。
これにより、生物は多様に複雑に進化して行きます。
1946年、兵役に就いていたレッグスプリッグは、オーストラリア南部のエディアカラ丘陵で、ウラン鉱山の開発に携わっていました。
原子爆弾の原料にするための、ウランを含む岩を探していました。
その時、ある岩をひっくり返すと、そこにはとても奇妙な生物の痕跡が刻まれていました。
そこは最古の多細胞生物の化石群だったのです。
「エディアカラ動物群」と名付けられました。
この発見により、最初は小さなバクテリアだった生物が、その後6億年前までに、様々な生物に進化していたことが分かりました。
この時代は「エディアカラ紀」と名付けられました。
そしてその直後に起きたのが「カンブリア紀」です。
1909年のある日、チャールズ・ドゥーリトル・ウォルコットは、ラバに乗って進んでいたカナディアン・ロッキーの山中で、偶然化石を発見します。
そこは豊かな化石群で「バージェス頁岩動物群」と名付けられました。
そこで見つかった生物の化石は
「アノマロカリス」
「ハルキゲニア」
「オパビニア」
など、とても奇妙な生物たちでしたが、なかでも多かったのが「三葉虫」です。
ダンゴムシに似た節足動物である三葉虫は、世界中で見つかっています。
物を見ることのできた最初の生物だと考えられていて、何百個ものレンズからなる「複眼」があります。
さて、この「世界初の目」からみた地球はどのようなものだったのでしょうか。
三葉虫の目には、世界はどのように映っていたのでしょうか。
果てなきロマンは尽きませんね。
お読みいただきありがとうございました。
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