2020年5月13日水曜日

ボリビアのストロマトライト

ボリビア


今回は化石の部類に入る少し地味な石。

特に化石は、背景にある歴史を知ると、その石の価値がわかり、とてもありがたみを感じますよね。

ということで、少しこの石の歴史について見ていきたいと思います。



分類としては、


「岩」の「堆積岩と堆積物」の「堆積岩」の「マイクロビアライト」の「ストロマトライト」

(mindatより)


と、ここまでくどくどしくする必要はないですが、言うとすればこんな感じですね笑


冒頭に「化石」と書きましたが、これは「シアノバクテリア」が堆積したものになります。



この画像の、赤い線で囲った部分に、縞模様がありますが、堆積しているものの特徴の一つですね。


この標本は、感覚的なことを言うと、「エッジが効いてる感じ」がお気に入りです!


無骨な形に渋いマーブル模様が、すっごく相性が良いと思うんです!


標本のカッコよさが分かったところで、次は太古の昔へとさかのぼり、生命の起源に、どのように「シアノバクテリア」と「ストロマトライト」が登場したのか、見ていきましょう。

ここを知ると知らないとでは、ありがたみに差がでますからね。



いまだに解明されていない謎の1つ
「生命はいかにして誕生したのか」

生命は、神なる創造主によって創られたと信じる人々もいます。
生命体は、地球外からやってきたのだと考える人々もいます。

フランスの科学者ルイ・パスツールが、自身の実験の結果からたどりついた結論は
「生命体を含まない物質が、自ら生命を宿すことはない」というものでした。



しかし、これに異論を唱えたのは、ノーベル賞受賞者である、ハロルド・ユーリー教授とその教え子、スタンリー・ミラーでした。

2人は実験により、生命のないところに、アミノ酸を生じさせることに成功。

アミノ酸は、生命に欠かせない成分で、あらゆる植物、動物、人間の細胞を構成しています。

しかし、彼らが創り出したのは、生命の材料にすぎず、今なお、化学物質から生きている細胞を創り出せた人はいません。

いったい、アミノ酸はどのようにして生きている細胞になったのでしょうか。



一部の科学者は、約37億年前に起こった、彗星の重爆撃によって、宇宙から生命の素がもたらされたと考えています。

つまり、生命は地球上の物質や行程のみで完成したわけではないということになります。

それから、もう1つ彗星が地球にもたらしたものは、雨です。
おびただしい量の雨が降りそそぎました。

やがて雨が止んでくると、冷えた地球の表面には、固まった溶岩が大地を造りはじめます。

地面の下に閉じ込められたガスや溶岩が、いたる所で噴火し、それによって地上に放出されたガスが、最初の大気となりました。



このガスには、窒素、メタン、アンモニア、酸素、炭素が含まれていて、これらはユーリー教授とミラーが、生命を生み出すための実験に使われた成分でもあります。

しかし、やはりアミノ酸からどのようにして生きた細胞になったのかは、謎のままです。

一部の研究者は、アミノ酸から単細胞生物への、奇跡とも呼べるこの飛躍的変化は、海の中で起きたと考えています。

単細胞のバクテリアの1つである「シアノバクテリア」(藍藻)。
突然変異から進化したと思われる微生物であるシアノバクテリアは、酸素発生型光合成を行った地球最初の生物だと考えられています。

シアノバクテリアは、日光を活用するために、海面近くで暮らしました。
この光合成によって、大気は変わっていきました。
空気中に酸素が蓄積されていったのです。


シアノバクテリアが堆積してできあがったのが「ストロマトライト」

高さ50cmくらいの大きさのストロマトライトには、数十億個のシアノバクテリアが含まれているそうです。

ストロマトライトによって放出された酸素は、数多(あまた)もの生物、そして人類を誕生させ、遥か上空ではオゾン層となり、私達生命を強い紫外線から守ってくれています。



今日は生命の始まりについて思いを馳せてみました。


お読みいただきありがとうございました。

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